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T.解雇
●健康保険
1.退職後の給付
ポイント1.業務外の傷病を理由として解雇されたとき
1年以上継続して被保険者だった方が解雇され資格を失ったときに、傷病手当を
受けているか又は受ける条件を満たしている場合は、退職後も受給開始から1年
6か月の範囲で支給されます。
支給される金額は、標準報酬日額の6割です。
ポイント2.被保険者期間が1年未満の場合の裏技
資格喪失後に傷病手当金を受給するためには、1年以上継続して被保険者でなけ
ればなりません。
しかし、1年未満であってもまだ大丈夫です。
被保険者期間が2か月以上あれば、健康保険の任意継続被保険者になることがで
きます。
よって、被保険者期間が2か月以上1年未満の方は、任意継続被保険者になること
により、傷病手当金を受給することが可能です。
ポイント3.任意継続被保険者のデメリット
任意継続被保険者は一般保険者と違いいくつかのデメリットもあります。
・保険料が2倍になります。
ただし、資格喪失時の標準報酬月額が28万円以上ならば、28万円となります。
(平成16年度)
・任意継続被保険者になれる期間は2年までです。
・正当な理由がなく、その月の10日までに保険料を支払わないと、資格を喪失し
ます。
ポイント4.任意継続か国民健康保険か
資格喪失後、健康保険の選択肢は、任意継続、国民健康保険、被扶養者になる
などがありますが、選択に悩むところです。
扶養親族になれば保険料も必要なく、かつ配偶者の被扶養者ならば国民年金の
保険料も必要ありません。(配偶者が国民年金の第2号被保険者)
被扶養者となれなければ、任意継続か国民健康保険の選択になります。
任意継続の保険料は簡単に計算できますが、国民健康保険料(税)は、所得だけ
でなく資産、人数などで市町村毎に計算されます。
そこで、任意継続に加入する前に市町村の税務課で国民健康保険料(税)を試算
してもらい、有利な方を選択すればよろしいかと思います。
ポイント5.任意継続と傷病手当金の注意点
任意継続被保険者の標準報酬月額は、最大で28万円(平成16年度)です。
解雇前に標準報酬月額が50万円だった方が任意継続被保険者になれば、当然
28万円です。
注意すべきことは、支給される傷病手当金の額も減額になります。
資格喪失後に傷病手当金を受給できる場合は、保険料だけで判断しないことも大
切です。
ポイント6.解雇後6か月以内に出産したとき
傷病手当金と同じ条件を満たした被保険者が、資格を喪失してから6か月以内に
出産すれば、出産育児一時金と出産手当金が支給されます。
当然のことですが、妊娠、出産を理由とする解雇は無効です。
なお、出産育児一時金と家族出産育児一時金が同時に受けられるときは、選択に
よることになり、重複して支給されません。
2.加入していないとき
ポイント1.まずは事業主に加入を催促をしてみる
やはり最初は、会社の社長あるいは担当者に加入をお願いすることです。
意外と加入義務があることを知らない事業主等が多くいます。
強制加入なのに「お願い」はないだろうと思われるかもしれませんが、加入しろと
主張するより、加入をお願いしますとした方が、加入手続きをしてくれる可能性が
高いと思います。
ポイント2.労働者側からでも手続きができる
会社が加入の手続きをしてくれないとしても諦めてはいけません。
社会保険は、労働者自身が社会保険事務所に対し被保険者資格の確認請求がで
きるのです。
簡単に言えば、自分で加入手続きができるのです。
ポイント3.しかし現実は大変である
会社が既に社会保険に加入手続きをしていて、ある特定の方だけが資格取得手続
きがされていないならばまだ可能性はありますが、そもそも加入手続きをしていない
のであれば、法律が強制加入にもかかわらず現実的に殆ど無理でしょう。
何故なら、社会保険は法人は強制加入、5人以上の従業員がいる個人事業も原則
として強制加入です。
しかし、社会保険料の負担は中小企業にとって相当大変です。
法律で強制加入ですが、社会保険事務所が保険料を支払えないと判断すると加入を
拒否することもあるのです。(現にあったのです。)
今後は社会保険庁の対応が改善されることを期待します。
ポイント4.労働者の支払う保険料はどうなる
2年間も遡って加入すると社会保険料の支払いが心配になるでしょう。
社会保険料は雇用保険の保険料に比べ高額ですから、2年間も遡れば相当な金額に
なってしまいます。
でもご安心してください。
保険料は負担する必要はありません。
何故なら、事業主の責任により控除しなかった保険料は、負担する必要はないからで
す。
もちろん、自主的に負担しても構いません。
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